もしも相談者から
「私、どうしたらいいと思いますか?」
「何か良い方法ありませんか?」
などと聞かれたら、どうしますか?
聞かれるとつい、教えたくなるのが人間。
「だってそれが相談者のニーズだから」
と、人のために尽くす自分に逃げたり
「たくさん知識を持っているのが専門性」
という信念の方もいらっしゃいます。
私も実務上、ついアドバイスを
してしまうことがあるのですが
いやぁー…十中八九、滑ります。
全然相手の心に響きません。
当然、問題解決にも近づきません。
助言、教示、提示…ほぼ効果はないです。
マイクロカウンセリングで言うところの
積極技法ですね。
指示、論理的帰結、解釈、自己開示、
助言、情報提供、説明、教示、
フィードバック、カウンセラー発言の要約…
普段、普通にやってしまう、
そしてできると思ってしまっている
これら積極技法が、なぜ
マイクロカウンセリング技法の階層表で
あんなに上の方にあるのでしょう?
超むずかしい技法だからですよ。
その下層の技法がまだちゃんとできない方は
高難易度の積極技法に
手を出してはいけません。
失敗します。
例えば、相談者が
「向いている仕事がわからない」と言った時
適性検査を受けるのがいいのか
ジョブカードで職歴を振り返るのがいいのか
子どもの頃の夢を確認するのがいいのか
前職で大切にしていたことから広げて考えるのがいいのか
前職で辛かったことを排除して消去法でいくのか
日々の生活の中の興味から考えるのがいいのか
キャリアアンカーがいいのか
…
どれが本人にとって適切なのか
わからないじゃないですか。
それを、自分が知っているからと言って
「ジョブカードってのがありましてね」
と提案して、良いわけはないですよね。
本人がどんな道筋で考えるのか、に
合わせなければいけないと思います。
それには勿論
「適性検査、ジョブカード、ナラティブ、
さぁこの中のどれがやりたい?」
でも、だめじゃないですか。
そうではなく
相談者の背景、内側、準拠枠、
信念、興味関心、価値観等を
よーく聴かせていただいて
相談者にもよーく語っていただいて
内省していただいた上で
「あぁ私、この不安で先に進めないんだな」
と相談者が気づいてくださったら
「じゃあそれをクリアするために
ここを確認してみませんか」
と、ここで初めて提案、例示となります。
こんなに先の話なのです。
だから積極技法なのです。
キャリアコンサルタント3レベルのうち
一番下の標準レベルである国キャリに
これから挑戦する段階の皆さんはまだ
ここまでできなくていいんです。
相談者の問題が見えた時も同様です。
「この方、ここにこだわりがあるから
周りとうまくいかないんじゃないかな」
しかし、私たちはそれを相談者に向かって
「あなた、こだわりがありますね。
それ無くさないと、周りと揉め続けますよ」
なんて、助言・教示しませんよね。
なぜなら
私たちが「見えた!」と思う問題も
私たちの想像でしかないからです。
私たちは神ではありません。
相談者の内側のことは見えないのです。
だから私たちは、問いかけ続けます。
「その時一人でなんとかしようとしたのは
どういう思いがあったからなのでしょうね」
と。
相談者から「教えて」と言われたら
一緒に考えましょう。
相談者の悩み・考えの道筋に
根気よく寄り添って差し上げましょう。
相談者の悩みに寄り添う練習をしませんか
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