1月21日の記事より
面接試験でやることを詳しく考えています。
④面談を通して相談者が自分に気づき、成長するような応答、プロセスにする
については、それぞれ過去記事をご覧ください。
次に、各『出題形式』の中身を
確認しましょう。
まず今回は日本キャリア開発協会の評価区分です。
合格ライン
⑤主訴、問題の把握
⑥具体的展開
⑦傾聴
これらがそれぞれ4割以上できていること
論述も4割以上できていること
そして総合150点中90点以上（6割）できていることが
合格ラインです。
⑤主訴、問題を把握する
主訴は、相談者が相談したいこと。
何を相談したくて今日来談なさったのか。
相談者が最初に語る内容でもあり
話している最中に変わっていったり
新たな訴えが出てくることもあります。
問題は、相談者の背景にある問題。
論述の［問い3］にあたります。
『問題をどう捉えるか』に詳しく書きました。
⑥具体的に展開する
よく陥ってしまうのが
傾聴だけ
出来事ばかり聞くだけ
お気持ちばかり聞くだけ
聞いてから「で？どうしよう！？」となり
問題解決の片鱗も見えないまま
終わるパターン。
傾聴するのは大事ですが
相談者は現状をなんとか変えたくて
来ていますので
少しでも変化、光を感じていただきたいものです。
とはいえ『展開』と言っても
キャリアコンサルタントの方で
提案したり、教示したり、説得したりすると
キャリコン主導になってしまい
相談者の成長に繋がらなくなります。
相談者に、よくご自分を見つめていただき
ご自身の背景にある感情、考え、価値観等を
把握できるように促し
相談者が、問題を
誰かのせい、環境のせいにせず
自分ごととして自覚できるよう促し
自分の内側の問題に直面できるよう
私たちが支えるのです。
答えは相談者の中にあります。
相談者が見聞きし感じ考えたことを
丁寧に一緒に辿ることによって
相談者の内省を促します。
それが相談者の変化、
ひいては成長につながります。
⑦傾聴する
相談者がご自身の内側を見つめ
内省を深めるために
必要なのが
安心できる場です。
安心できる場づくりのため
私たちが行うのが、傾聴です。
この傾聴は、ただ聴くスキルだけでなく
言語・非言語による聴き方
態度や関わり方も含みます。
視線、姿勢、声の調子、言語的追跡といった
かかわり行動、
クライエント観察技法、
オープン・クローズの質問、
はげまし、言い換え、要約、伝え返し
などまで含まれます。
更には私たちの在り方です。
受容的態度で
好意的関心を持って接すること、
共感し、自己一致していること。
こういったことが
試験で評価される点です。
いろんな人が、いろんなことを
教えてくれると思いますが
試験で何をすべきかは
試験を行う協会で打ち出している
試験概要に載っていることが一番正しいです。
正しい情報に、忠実に。
それもキャリコンの資質ですよね。
おまけ
日本キャリア開発協会の試験では
最後に、キャリコンとしての将来展望を
聞かれることがあります。
これは面接試験で唯一
事前に準備できる問いです。
考えておきましょう。
コツは、自分のためではなく
人のためです。
「キャリコンとして大成し、仕事に就いて
プロとして食っていきたい」
これは、自分のことしか考えていないのでダメです。
誰のためにキャリコンになりたいですか。
相談者にどうなっていただきたいですか。
世の中をどう変えたいですか。
相談者の気づきと成長を促すのは勿論のこと
社会にも影響を与えていくのが
キャリアコンサルタントの使命です。
そこまで考えた内容を、熱く語ってくださいね。
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