試験実施団体が公表している
試験(検定)で注意すべきこと
キャリアコンサルティングでしてはいけないこと
を一通り確認しました。
その中からいくつかの要素を
少し踏み込んで考えてみましょう。
まず今回は
【必要以上に褒めないこと】
協議会は「必要以上に相談者を褒める」のを
「相談者に受け入れてもらおうとする意図からなのか」
と言っています。
確かに、そういうところありますね。
論述の練習においても
『今後の方針、展開』のところで
「相談者のこれまでの努力をコンプリメントし」
と書く方が一定数いらっしゃいます。
コンプリメント。
きっとこう書くように教わったのですね。
いいですよ。良いことです。
ただ…
私は、この言葉
一度も教わったことがないんですよね。
私の知識が古いのかもしれないので
有資格者向けの講習や研修を
現在もたくさん受けていますが
どこでも、一度も、
聞いたことがない言葉です。
つまりコンプリメントは
キャリアコンサルタントの必須要素ではなく
一部のキャリアコンサルタントが
(おそらく心理系に強い方)
使っている単語です。
それを試験対策だとして聞いた方が
あたかもこれが合格のコツであるかのように
思い、崇め始めたのでしょう。
そして広まった。
実際に受かった人では
この言葉を使っていない方も多いのに
使うべし、と教わった人は
信じて毎回これを書いてきます。
「こう書かないといけないと教わったから」
勿論、悪いことではないです。
コンプリメントは使い方によって
とても効力を発揮するスキルです。
ところでコンプリメントは
何のためにするのでしょう。
このスキルを使う意図は、何でしょう。
相談者に自信を持ってもらいたいからですか。
相談者と信頼関係を構築したいからですか。
それは効果あるのでしょうか。
こんな時は逆の立場になって
考えてみるとわかりやすいです。
あなたがもし相談者だったら
キャリアコンサルタントから称賛されたら
自信を持ちますか。
褒めてくれたからという理由で
相手を信じますか。
本当に悩み苦しんで来ている相談者は
きっと
これまでの頑張りを称賛されたくらいで
自信を取り戻したりしません。
「それはありがとうございます…でも」
とおっしゃるでしょう。
乗り越えたいものを乗り越えていないからです。
同じく、褒めてくれたからこの人信頼できる
なんて思いません。
信頼できるのは
受容・共感・一致・好意的関心・誠実さ
などが相手に見えた時ですよね。
信頼関係に必要なのは
キャリアコンサルタントの資質の部分です。
効果はあまり出ていない、
でも続けている。
となると
この場合の意図はやはり
協議会がおっしゃっているように
『相談者に受け入れてもらいたいから』
誰が?
『自分が』
になっているのでしょう。
キャリアコンサルティングは
『自分が』いいことをする場ではありません。
『相談者が』気づき成長する場です。
意図の主語は常に『相談者が』です。
私たちの言語・非言語の表現は本当に
『相談者が』自分に気づき成長するために
寄与できているのか。
それをいつも考え続けるのです。
協議会は
「お世辞とも受け取れる褒めすぎは
相談者より上の立場で評価することになり
キャリアコンサルタントの純粋性を欠く」
とも言っています。
過ぎたるは及ばざるが如し。
知らず知らず、相談者の上に立っていた
なんて恐ろしい事態にならないためにも
教わったから、ではなく
意図をよく考えて
目の前の相談者をよく見て
自分との関係性をよく見て
自分の言動を決めていきましょう。
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