さて、皆さんは
キャリアコンサルタントに必要な能力って
何だと思いますか？
傾聴力。共感力。想像力。連携力。情報収集力。
うーん、どれも必要ですねぇ。
意外と言われていない能力で
実は大事だな、と私が思っているのが
【言語化能力】です。
キャリアコンサルティングは
相談者に内省をしていただくことです。
相談者の心の内側へ、深く、深く
相談者と一緒に入っていきます。
心の中の心象風景を
言葉に置き換えて表現すること
できますか？
結構難しいですよ。
相談者にだって勿論難しいです。
CL「転勤を言い渡され、ショックでした」
CC「そのショックってどういうことですか？」
CL「え…どういうって？」
CC「え…その…」
CL「…え？」
掘ろうとして、こうなること、ありますよね。
私たちは
ただ相談者に喋らせるわけではなく
相談者の内側に起こったことを
相談者と一緒に見つめ
相談者と一緒に紐解き
相談者と一緒に理解していきます。
CC「その、ショックを受けている
○○さんの内側で何が起こっていたのか
一緒に見つめてみたいのですが…
○○さんを傷つけたものは
何だったのでしょうね」
CL「うーん…やっぱり…
予想していなかったから、ちょっと…」
CC「びっくりした？」
CL「いや、それもあるけど…
正直、希望していなかったんですよ」
CC「転勤なんて、するつもりなかったんですね」
CL「そうなんです、それなのに
転勤になっちゃって」
CC「どんな思いが湧きましたか」
CL「…会社への恨みかな」
CC「希望していなかったのに
自分を転勤にした会社への…」
CL「うん、恨み。…ちょっと違うかな」
CC「そんなに強い感じじゃない？
向かう方向が違う？」
CL「方向…そうか、会社へというよりも
私が、悔しかったんだ」
CC「○○さん、悔しかったんですね…
何が悔しかったですか」
CL「自分を大切にしてもらってない感じが」
これはあくまで例ですが
どうですか、だいぶ内省が進んでいますよね。
相談者に任せっきりでは、相談者も辛いです。
キャリアコンサルタントである私たちが
相談者の内側で起こっている
内省の道筋を、一つひとつ辿って
相談者に見えるように言語化し
相談者が進みやすいように背中を支えます。
私たちは
言語により思考し
言語により表現し
生きているのです。
じゃあこの言語化能力
どうやって鍛えますか。
一番近くにいる人で練習しましょう。
そう、自分です。
自分の心象風景を、できるだけ
言語に表現する練習をしてください。
日記をつけている人は強いですよ〜。
つけていなかった人はこれからでも！
日記アプリもたくさんありますし
勿論ノートに手書きも良いですね。
書くときは、出来事だけでなく
その時どんな気持ちになったか
その時の感情は名付けると何という感情か
どんな思考が湧き
どんな思考を押さえつけたか
過去の何かと関係あるか
どんな自分の姿が見えたか
今日の出来事、まとめると何だったのか
タイトルをつけるとすると何か
…等々
いろいろな方法で言語化してください。
私も、しょっちゅうやっています。
ちょっとモヤっとすることがあったりすると
このモヤっは一体なんだろう…
私なんであれに引っかかってるんだろう…
ちょっと見つめてみよう
と、ノートに書き出します。
心の奥は深く、広いです。
その旅路に付き合うのが
私たちキャリアコンサルタントです。
ぜひ、言語化能力を磨いて
相談者さんの悩みにお付き合いしましょう。
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