キャリアコンサルタントという在り方

キャリアRe-Birth® 国家資格キャリアコンサルタント応援ブログ

相談者の問題を間違えないこと

皆さん判で押したように

同じことを答えます。

相談者の問題は

自己理解不足・仕事理解不足・中長期的視点不足・コミュニケーション不足

このどれかであると。

 

試験対策として教わったのでしょう。

こう答えなければならないと

教えている団体もあると聞きました。

 

人の相談に乗るのが得意なはずの皆様。

違和感がありませんか。

人の問題は、これら○○不足だけなのでしょうか。

 

試験実施団体である

キャリアコンサルティング協議会様が

もう何年も繰り返し

この答え方に警鐘を鳴らしています。

キャリアコンサルティング技能検定2級の

試験HPに

『実技の傾向』というものが載っています。

試験官が受検者の様子を見て

感じたことを教えてくださっています。

これは試験実施団体からの最も明確なメッセージです。

2級だから、国キャリは関係ないと

思わないでくださいね。

国キャリと同じ試験実施団体が

打ち出してくださっている

私たちが最も信じられる拠り所です。

ここに毎回書かれていることが

 

自己理解不足・仕事理解不足・中長期的視点不足・コミュニケーション不足

といった、準備してきた言葉に

相談者を当てはめるな。

目の前の相談者をよく見よ。

小手先だけの試験対策にとらわれるな。

 

です。

 

人の相談に乗ったり

自分が人に相談したりしてきて

皆さんわかっている筈です。

○○不足、すなわち

相談者ができていない・わかってない・能力が不足している

これだけが問題である筈はないと。

 

まず相談者の問題とは何なのか。

ここを履き違えてはいけません。

相談者の問題とは、問題点ではないですよ。

相談者の悪いところではありません。

問題とは

相談者の苦しみ・悩みの根本のことです。

なぜ今その苦しみ・悩みに

至ってしまっているのか。

今抱えている苦しみ・悩みは

どこから来るのか。

何が相談者を捕らえ、苦しめているのか。

 

その観点で考えれば、相談者の苦しみの根源は

能力でも、技術でも、環境のせいでもなく

相談者の思考の癖、

相談者の行動の特性、

コミュニケーションのとり方、

環境への働きかけ方、

これまで信じてきた信念、

大切に思っていること、

その人ならではの価値観…

その人の内側にある、その人らしさであり

人それぞれ、多様にあります。

 

相談者の問題は、多様なのです。

 

「○○不足」以外の言葉で

答えられるようになってください。

決められた言葉へ相談者を当てはめることは

相談者を勝手に決めつけることになります。

本来の相談へ戻りましょう。

相談者の本当の姿をよく見て

相談者の独自の苦しみをよく理解して

相談者が苦しみの根源を見つめ

それを乗り越えていけるように

一緒に考え、支えましょう。

 

 

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