公務員C日程という呼び名に踊らされる - キャリアコンサルタントという在り方

最近は地方公務員の試験日程を
A日程、B日程、C日程、D日程…
と呼ぶそうですね。

今はちょうどC日程の準備の時期。
地方の中小規模の市や町村が多いです。

今まで住んだこともない
親戚縁者がいるわけでもない
自分と縁もゆかりもない
市や、町を
受ける学生さんも多いです。

いやぁ東京23区くらいならまだわかりますよ。
地方の、小さな市や町を
なぜ受けるのでしょう？

それは
「C日程の中でましな所がそこだった」
ただそれだけなんですよね。

皆さん勘違いしているのかもしれません。
A日程とかB日程とかいう名前がついて
あたかも
大学受験の時と同じような感覚で
受ける所を選んでいるのかもしれません。

しかしそれは大きな勘違い。
大学受験と、就職試験は、全く違うのです。

大学は
大学があなたにどんな知識を与えてくれるのか
という観点で選べました。

就職は、真逆なのです。
あなたが組織に対してどう尽くせるか
なのです。

与えられるのではなく
あなたが与える側になるのです。

志望動機として
「C日程の中でこちらが一番なじみがあったから」
という理由を言ったら
試験官は「ふざけんな。二度と来るな」
と思います。本当です。

試験官は
「君はうちの町に何をしてくれるのかな」
ということを聞きたくて面接をするのです。
だからあなたは、受けるなら
「私はこちらの町にこれだけ尽くせます」
「私はこちらの町にこれだけの価値をもたらせます」
を言えないといけません。

それを言えるレベルまで達するには
その町のことを、とことん調べまくり
歴史、現状、将来展望、
長所と課題、
今までの取り組みと成果、
他市町村や都道府県との関係、
この町が今後どうなるとよいか、
などを
全て考えてわかった上で
自分の人生をこの町のためにかける
この町を良くするためなら何だってする
という思いに至らないと言えません。

「大学時代の友達が住んでいる」とか
「通過したことがある」程度の理由で
受けるな、ということです。
市町村の方に失礼極まりないですから。

もう一つ、言わせてもらうと

「公務員をなめるな」です。

ワークライフバランスが良くて
福利厚生が充実していて
休みがとりやすくて
ノルマがない

とでもお思いですか？

これを言うと民間企業の方が怒りそうですが
私は
民間より公務員の方が仕事はキツイという見方も
できると思っています。
（ブラック企業は除いて、ですが）

税金をいただいているという
とてつもないプレッシャーを始終かけられながら
民間ではありえないくらいの
とんでもなく厳しい縛りの中での仕事。
一人が一瞬でも手を抜けば
全住民がクレームを言いに責めてきますし。
ノルマも勿論あります。
どんなお客様が来ても断ることはできません。
「当店では取り扱っておりません」とは言えません。
誰かからいわれのない悪口を広められても
絶対に反論することは許されません。
常に衆人環視。
私生活でも「役場の人」という目で見られ
理不尽な要求をつきつけられたりします。

それでも
それでも働くのです。
「住民の皆様のため」という大義のために。

「C日程の中で受けるならここかなー」
という選び方で公務員試験を受けるあなたに

公僕として全てを捧げる人生の
覚悟はあるのですか？

なければ、受からないし
何かの間違いで受かってしまったとしても
きっと他の職員のように町に尽くすことはできず
周りの職員も、町民も、不幸にするでしょう。

いや、自分は、覚悟をもってやる！
全て覚悟の上で、絶対公務員になるんだ！
と思うのであれば

本気でC日程にチャレンジしてください。

そんなあなたなら、きっと
地方の市町村を発展させてくれる
大きなチカラになってくださることでしょう。
期待しています。

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